ヨーコさん。洋子さん。佐野洋子さん。惹かれてやまない。
円に縁ある人の劇を書きたいと思いました。明るく強く賑やかに描きたいと思いました。　
佐野さんのエッセイ『死ぬ気まんまん』を読んだ時、ヨーコさんはもう死人だった。
「死んでも憎みたい人がこれから先出て来るだろうか。死ねば許せるだろうか。死んだらそれもわからないのだから、つまらない」と書いていたヨーコさんは、どんな人を愛し憎んだのか、どんな目で世を見たのかもっと知りたい、と思いました。
死についての問いに、「生きている方がずっと疲れるし、めんどうくさい」と言いながら、死を前に「この世界を愛するために生きていると思う」と答え置くヨーコさん。その境地がまだ全くわからない私は、疲れる、めんどうくさいことをしながら、不条理なこの世界を愛せるときめきを掘り起こしたい。